DIARY

アマチュア

いま一番欲しいもの。
ガレージ。
映画「グラン・トリノ」の主人公の家にもあった。
狭山の先輩の家にも。
この人の家は自転車とバイクと車に関する和書、洋書、
パーツに埋め尽くされていた。
鵠沼の自転車の師匠の家も。
八王子のバイクライターの友人宅も。

ガレージに883とCRFとDurango置いて、
ギターもCDもオーディオもあって、
工具がそろってて、
休みになれば整備したりして...。
想像しただけでニヤケる。よだれがでる。
でも東京に住んでいるうちはまず無理だな。

自分がガレージが欲しくなるなんて予想外だったな。
予想外のことが自分に起こってくれてラッキーだ。
30代まで乗り物に興味を持ったことが無かったし、
今後も持つはずが無いと思っていた。
音楽が趣味だったのだけど、
それが仕事になったから、
仕事が趣味みたいなものだった。

新しい趣味は音楽に違う見方があることに気づかせてくれた。
新しい趣味を持つことは新しい人との出会いを持つことだった。

趣味っていうのは、無いよりはあったほうが、
自分の幅が広がるっていうのはあるかもな。





リラキシン

ひとり演奏と歌の稽古をしてから、
スペースシャワーTVに久しぶりに行って生放送に出てきた。
生放送の現場っていうのはやっぱり緊張感があるなあ。
こんなぼくも大昔テレビ番組の生放送の司会をやったことがあったんだった。
今日の番組の司会のサイトウジュン君にそのことを言われて思い出したよ。
あの頃はめちゃくちゃに忙しくてちょっと空いた時間が出来れば、
寝ることができると喜んだものだし、
レコーディングの日にぶっ倒れて栄養剤を点滴で打ったこともあったな。
マリエちゃんはテレビで見るより細くてきれいだった。
アルバム発売日で少し緊張したのか、
一息入れて神経を柔らかくしてやっと少し落ち着いたと思ったら、
すぐに真夜中になっちゃった。





命日

死は誰にでもやってくる。
袋小路に入った寂しさに襲われる。
原因はいろいろあるだろうけれど、
やがて誰にでもやってくる。
特別な原因があろうと、
特別でない原因があろうとやってくる。
「死」はのっぺらぼうで、「個性ある顔」もない。
「死」には「外側」も「内側」もない。
「特別な死」とか、「特別じゃない死」の差は、
「死」そのものにおいては存在しない。
「死」は「生」の地点からイメージして「ゼロ」であるように思えるならば、
「特別」という言葉に「死」を掛けても「ゼロ」になる。
なにを掛けても「ゼロ」になる。
ならば誰かの「死」を「鏡」として、
自分の「命」を映してみることだってできるかもしれない。
「死」という共通の「鏡」に自分の「命」を映したら、
「美しいもの」をいっぱい見たくなった。
「きらきら輝く海」とか「広大な草原」とか....。





真夜中のギター

真夜中にGibsonのCountry Westernを弾く。
長い時間をかけて乾いていった木の音がする。

真夜中にギターは、
皆が寝静まった静寂の中で、
昼間かき消されていた小さな深い音色で語り始める。
ギターの故郷の乾燥した風の匂いのこと、
ギターがずっと昔に聴いた歌のことを。

ギターに導かれ古く新しい歌が書けそうで、
あと少しのところで書き上がらない。

苦いコーヒーの暗い夜に、
でき損ないのフレーズをいつまでも弾いて、
錆びた弦の甘い余韻を聴いている。




夜の雨の曲

タクシーのワイパーが夜の雨を拭き取って町の灯りを滲ませていた。
真夜中にびしょぬれになって働く道路工事の男たちも、
濡れて光った路面をスピード上げて走り抜けるタクシーの運転手も、 
半分眠りながらなんの曲を書いてみようか考えているぼくも、
夜の雨の男たちはみんないつまでも押し黙っていた。





2009.6.10(水) 

このあいだ小さな奇跡がぼくに起こってさ。
バイク駐車場へ向かう途中、いつもは注意して見たりしない民家の垣根の上
になんとなく目が行って、そこに見覚えのある黒いモノが置いてある。手に取
ってみるとそれはハーレーダビッドソンの夏用バイクグローブで、どう見ても
自分が使っているもののようなのである。ぼくのバイクグローブは前日にヘル
メットといっしょにバイク駐車場のロッカーに鍵をかけてしまったはずで、そ
れが二、三百メートル離れている民家の垣根の上に、あたかも異次元のトンネ
ルを通ってワープしたかのごとく置いてあったのである。ぼくの使っているバ
イクグローブにそっくりな誰かさんのものである可能性も拭いきれなかったが、
とりあえずそれを持ってバイク駐車場へ行き、ロッカーを開けたら、やっぱり
垣根の上に置いてあったほうのグローブがなかった。
ぼくの推理では、前の日、雨の中をバイクで帰ってきたぼくは、バイク駐車
場のロッカーにヘルメットとグローブをしまって鍵をかけ、着ていた雨合羽は
濡れていたので部屋で乾かそうと思い、束ねて小脇に抱え、家に帰ったのだが、
その雨合羽の端っこに、ロッカーにしまったと思ったグローブの片方が引っか
かっていて、ぼくはそれに気づかず、バイク駐車場から二、三百メートル歩い
た時点でグローブが道路に落ちた。次の日の晴れた朝、散歩していた地井武男
ふうのたいそう気のいいおじさんがそこへ通りかかり、落ちていたグローブを
拾い上げて、「なんだこれ気味悪いなあ」とかつぶやきつつも、地べたにあっ
て何者かに踏まれてしまうより、垣根の上に置いておくか、とグローブをそこ
へ置いてくれたのである。なんたる町の人間の気の優しさよ!その数時間後に
グローブの持ち主である人物がそこへ通りかかり、「あれ、なんか見覚えのあ
る黒いものが置いてあるな」となったのである。なんたる小さな奇跡!このよ
うな奇跡が自分に起こるなら、どうせなら音楽の分野で 起こってほしかった。


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