DIARY

歩いてゆく

かっこわるいなあと自分のことを思う時がよくある。
ああ馬鹿だなあとよく思う。
自分はオリコウサンだなと思ったことはほとんどない気がする。
しかし、岡本太郎さんの本を読むと、
ああ自分は馬鹿だと思っていたが、
馬鹿さ加減が全然足りていなかった、
と思う。

それでも時々、
もっとスマートな、
オリコウサンな生き方があるような気がする時がある。

若い時は、
経験を積めば人生を上手く生きる術に長けるのではないかと思っていたが、
そんなに甘いものではなかった。
というより、
スマートな、
オリコウサンな生き方などおそらく無いのだ。
しかし、
より幸福な生き方というのは、
どうやらあるらしい。

馬鹿は止まらない。
しかし馬鹿でいいやとは思わない。

羞恥心で焼けた鉄のようにからだじゅう真っ赤になって、
それでも前に歩いていって、
それは意志の力だけではなく、
意志と感性と知性が互いに反発して、
ぶつかったりして血が出たりとかしながら、
間違った道とか正しい道とかを歩いたり行ったり来たりしながら、
出来るだけ逃げ出さずに、
負けばっかりでしゅんとしたり、
時々勝ったりしながら、
そしてなにか分かったりしながら、
人間として歩いて行っている。


 

ぼうっとしていた。

6月10日発売のニューアルバム「ラヴァーマン」を作り終えた余韻がまだ続いていて、
今日は少しぼうっとしていたのかな。

先週は2時間の弾き語りライブ一日2回ステージが二回あって、
その合間にゴールデンタイムの生放送テレビ音楽番組で和田アキコさんとデュエットして、
その他にもツアー先でライブしていて、
緊張する日々が続いていたのだけど、
昨日でそれが一段落したから、
今日はぼうっとしていたのかな。

作り終えたばかりのアルバムはまだ発売さえしていないけれど、
次のアルバムのための曲作りを始めなければいけない気がしている。
毎度のことだけど、
曲の作り方を思い出すことから始めないと。
そういう焦りがなんとなく頭にあって、
でもなんだか行動に移せなくて、
今日はぼうっとしていたのかな。


 

実らなくても努力

努力は実る努力と実らない努力があって、
経験的に言うと、
どちらかというと実らない努力の方が全然多い。
だから実る努力はどんどんするべきで、
しなけりゃもったいない。
そして実らない努力ばかりだからといって何もやらないわけにはいかない。
努力はスタートラインであって、
努力しない人はレースに参加しない人なのだ。
と、昨日ジョグしながら天に浮かぶ月に向かってマジに思ったのだった。



 

ニューアルバム完成

昨日ついにオリジナル・ラブのニューアルバムが完成した。
去年の8月くらいから実際の制作が始まり、
年末年始も休みなく歌のレコーディングをした。
開いている日はほとんどアルバム制作していた。
ミックスからマスタリングは、
エンジニアの兼重くんがとても頑張ってくれた。
やれることはやり尽くしたと思う。
長い道のりだったけれど、
出来上がって本当に良かった。

不思議なポップス、
ソウルフルなバラード、
どことなく漂うジャズ、

いい歳をして、
思いきりラブソングアルバム。
クレイジーな自分にぴったりだ。
いいアルバムだと思うけれど、
あとは聞いてくださる皆さんの感性に任せたい。
今回の制作は少し疲れたなあ(笑)。


発売は6月になります。



 

桜と沈丁花

桜が咲きまくっている東京。
「春だぜい!」と景色が叫んでいる。
桜はきれいだけど、
迫力があって、
どこか威圧感があって、
なにかそわそわした気持ちにさせられる。
かと思えば、素早く散ってしまって、
急に寂しい思いをさせられる。
だから桜を前に人はお酒を飲むのかな。
桜は、お酒を飲んで眺めるのに、
ちょうどよい花じゃないのかな。

ユーミンの曲「春よ来い」に出てくる沈丁花は、
何かしら佇まいがある。
沈丁花という花を実際にちゃんと見たわけではなく、
写真でちらっと見ただけだけれども、
沈丁花は、お酒を飲みながら眺める花ではない気がする。
沈丁花は、
春雨の日に傘をさしてひとりでじっと見ていたい花という感じ。
花にいろんな思いを投影させながら眺めて、
その思いを花もただ一緒に眺めてくれるような、
そんな何気なさがあるような。


 

「歌うこと」の面白さ

「歌うこと」が、
本当に面白くなったのはいつ頃からだったかな。
たしか30歳を過ぎた頃だったような気がする。
「歌うこと」の面白さ、素晴らしさ、不思議さに気づけたのはラッキーなことだった。

昔は自分の歌が個性的だとは思っていなかった。
最近はよく個性的な歌だと言われるようになったが、
個性的な歌を歌いたいと思ったことはない。
自分なりに「歌うこと」を知ってゆくうちに、
今の歌い方に、いつの間にか成っていた。

20代の頃についてもらっていたボイストレーナーには感謝している。
どうやって体を使って歌うのかを習った。
そのボイストレーナーに出会わなければ、
「歌うこと」の面白さをいつまでも知ることができず、
「歌うこと」をやめていたかもしれない。

歌は、スポーツと同じように体を使うけれど、
スポーツではない。
スポーツ選手には、年齢とか体力的なことが多分に影響を及ぼして、
その人のピークというものが存在する。
それに対して、変な言い方だけれども、
歌手には、歌えば歌うほどピークに近づいてゆくような感覚がある。
歌うほど、表現は深まり、謎も深まり、人生と繋がってきて、面白くなってゆく。
歌はスポーツではなく、芸であって、
その追求は、始まってしまえば終わりがない。

歌の面白さ、素晴らしさ、不思議さに気づくときは、
「歌うこと」の発見があるときで、
歌がどんどん良くなっているときだ。
「歌うこと」の不思議さ、面白さ、素晴らしさに一度気づいたなら、
その人が歌い続ける限り、
ずっと「歌うこと」を発見し続ける長い長い旅がすでに始まっているのだ。



 

ニューアルバム完成間近

長い時間をかけて作ったオリジナル・ラブのニューアルバムが、
もうあと少しで出来上がるところまできた。
9年前からずっとコツコツ作り直してきた曲もあれば、
つい最近作った曲もある。
リズム隊はほぼ全曲ミュージシャンたちによる生演奏。
新しく懐かしいオリジナル・ラブらしいエネルギッシュなサウンド。
トロピカルで不思議なポップスや、
謎めいたクールなファンクもある。
爽やかで切ないスイートソウルミュージック、
情感がありつつもすっきりとした歌。
実はかつてないほどジャズの技法を目立たないようにあちこちちりばめてある。
珠玉のポップミュージックが並んだアルバムではないかと。

思い入れはたくさんあるけれど、
思い入ればかりだと客観性が欠けてしまう。
何度も考え直しながら、
そして何度も最初に作ったときの情熱を思い出しながら、
壁を何度も塗り直すように作ったアルバムだったはず。
でも、正直言うと、
いろいろ考えすぎてどうやって作ったのか忘れてしまった気がする。
もう少しで出来上がる今の時点で少しぼんやりし始めているから、
多分出来上がったら何日間か眠り続けるんじゃないかな(笑)。



 

我慢くらべ

アルバムの歌詞があと一曲というところまできた。
今日は一日粘ったが、
アイデアが一つの方向にグッと流れ始めるようなことはなかった。
小さなアイデアを、
さてどうしようものかと遠くから眺めて、
様子をうかがったにすぎなかった。

今回のアルバムの歌詞は、
自宅に籠って書いているが、
今日は久しぶりに夜の海を見にひとり出かけてみた。
ずっと前に桑田佳祐さんが、
歌詞が書けないときに夜の海に出かけて、
海を眺めていたら書けたと言っていたのを聞いて、
以前よく真似をしたのだった。
しかし書けないものは書けず、
それは今夜とてそうだった。
まして夜の海を撮影してインスタグラムに載っけているようじゃ、
書けるはずもないのだ。

口をあんぐり開けて、
天からアイデアの実が落っこちてくるのを待っている時間というのは、
爽快な時間じゃない。
放っておくと、
自分が内面がどんどん硬直してゆく感じがする。
何とかしたいのだが、
耐えるしかない。

明日は今日よりも、
もっとうまい具合に集中と分散を行ったり来たりして、
自分の頭を柔らかくして考えてみようと思う。

アイデアが一つの方向に流れ始めると、
作詞は楽しくなる。
それまでは我慢くらべみたいなものだ。

 

2曲目

アルバム2曲目のボーカルRecがやっと終了。

二つの方向性の歌が出来上がり、
迷いに迷って今日やっと判断ができた。
この三日くらいは歌の迷宮に入り込んだ感じだった。

一日目に録音した、
歌のテクニカルなクオリティは低いが感情がよく込められたテイク。
そして二日目に録音した、
テクニカルなクオリティは高く聴きやすいが感情表現は少し浅いテイク。
昨日までは後者のテイクをOKテイクとしようとしていたが、
今日の朝もう一度聴き比べて前者のテイクに再度切り替えた。

歌は歌えば歌うほど上手くなってゆくが、
インスピレーションを伴いながら歌えるのは、
その歌に熟れていない、
まだぎこちない最初の方のテイクだったりする。

歌のテイクをこれほど迷ったのは久しぶりだったが、
今日もう一度判断してよかった。

歌詞が入った曲を聴いてあらためて今回は、
久しぶりにかなりポップな作品が出来上がってきていると思う。



 

ボーカルRec

あけましておめでとうございます。

去年は、ほぼ月一の日記、つまり月記状態?だったので、
今年はもうちょっと更新の頻度をあげようかなと..。


オリジナル・ラブのアルバムレコーディングが終盤戦に入ってきている。
ボーカルレコーディングが新年早々1月2日から始まった。

ひとりでボーカルレコーディングするのはあまりよくないことだと思うが、
昔からずっとそういうやり方をしてきたので、
習慣的に今回もやっている。

一昨日まで風邪をこじらせていてなかなかうまくいかなかったが、
今日は歌の調子が最初っから良かったので、
興に乗ってたくさんテイクを録った。

二、三本録っては聴いて確認し、
そしてまた歌うことを繰り返す。
その最中は、
どんどん歌が上手くなっているような気がした。

だいたいこんなものだろうと最後のテイクを録って、
一休みして冷静になってから一本ずつ聴いて確認すると、
最初の2、3、4テイクが一番良くて、
そのあとのテイクは、
歌が妙に器用になってパワー感がなくなっているのだった。

こういった経験は何度もしてきているが、
歌っている最中は気がつくことができない。
客観的に自分を見ているつもりが、
全然見えていない。

それにこの逆のパターン、
つまり何度も歌って、
20本目がベストテイクだった、
ということも過去に何度かあった。

ひとりでのボーカルレコーディングは、
一重ではなく、
幾重にも客観的にならなければならない難しさがある。

そんなことを改めて感じた日だったが、
もう何日か続けていけば、
どこまで歌うべきかの勘が戻ってくる気がしている。

歌のレコーディングは何年やってもいつも難しいと感じる。







 


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